つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「一期一会(いちごいちえ)」           2007年02月15日 NO・041
 
人間は 目前の一刻一刻を 精一杯生きるしかない
 
 
 
<解説>
 
茶道の心得を説いた 「一期一会」 という言葉は 
 
千利休の弟子 山上宗二の著書に出てくるが 禅の道にも 通じる
 
 
我々の前にあるのは ただ 「今」 だけである
 
過去は過ぎ去り もはやない 未来はまだ先のことである
 
 
大切なのは 「覿面(テキメン)の今」 である
 
目前にある一刻一刻を精一杯生きるほかないのだ
 
帰らぬ過去を悔んだり 明日を思い煩っても始まらない
 
 
人と人の出会いも また同じ 「いま ここで 」 の出会いを 精一杯に 「会う」
 
それが 「一期一会」 である
 
 
日々多くの人が来寺され 茶を味わいつつ
 
静寂な古きたたずまいに安堵感を一時なり持っていただく
 
そんな出会いの感じ方受け止め方は人まちまちでよい
 
何となく 「心がキュッとなる」 その一瞬だけでよい
 
 
寺の一室に 「喫茶去(キッサコ)」 と書かれた扁額がある
 
茶を喫して 多く語らずとも 何かを互いが感ずるまま去っていく 
 
それでいいというのである
 
会っている一刻が大切であり 「一瞬の出来事」 が真剣であればいい
 
 
寺にも般若湯(酒)はある
 
酒はかたくなな心をほぐす妙薬だが 心をキュッとはさせられない
 
静寂な茶は 互いの中にクリエイト(創造)の効用がある
 
しかも それはほんの一瞬でこと足りる
 
 
「心をほぐす」 と 「心の緊張」 は 常に二つ必要である
 
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15