つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「柄(え)がなにになるのか」           2007年03月01日 NO・042
 
自分が今 何をやっているのかを よく考えよ
 
 
 
<解説>
 
唐の禅僧 ・ 石頭希遷(セキトウキセン) が修行中のある時
 
兄弟子と一緒に山作務(ヤマサム:山作業) に出かけた
 
ところが 愚かな兄弟子は 山作務に必ず持参すべき山刀を忘れてきた
 
「ちょっと山刀を貸してくれ」  といわれた石頭は 
 
「そら 受け取れ」 と刃の方をわざと差し出した
 
驚いて 「おいおい 柄の方を出してくれよ」 というと 石頭は言い返した
 
「柄が何になるというのだ 必要なのは何じゃ・・・」 と
 
 
柄の方を差し出すのは世の常識である
 
この話は常識か否かを問う事例で引用したのではない
 
人は皆 ある環境にどっぷりと浸かっていると志を忘れ 
 
本当に自分が何をやっているのか判らなくなる
 
やがてそういう人間は 「柄だ刃だ」 と 「枝葉末節」 にこだわる
 
 
「最も肝心なことが何であるか」 そのことを忘れて
 
事象現象にこだわり 「あれこれ」 というのは本末転倒である
 
 
「肝心なことを忘れるな!」 と 石頭は言いたかったのだ
 
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15