つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「凡人の量る所にあらず」            2007年03月15日 NO・043
 
親心は 時に子供にとって辛く苦しいこともある
 
 
 
<解説>
 
「往生集」 を書いた平安末期の僧 ・ 恵心僧都が あるとき庭に鹿が来て
 
草を食べていると 追い払うよう命じた  これを見ていた人が不審に思い
 
「お坊さんなのに慈悲心がない なんで鹿を悩ますのか」 と聞いた
 
すると僧都は 「可愛がるだけは 鹿が人間を怖がらなくなり 結果として
 
悪人に殺されるかもしれない だから追った」 と
 
 
後々に 道元禅師は 「高徳の人の考えには 凡人の量り知れぬことあり」 と
 
上の話を引用して教えを説いた
 
 
高徳の人に限らず 私達の周囲にはその奥深い真意を知らず 表面的な言葉だけで
 
相手を怨んだり 反発することがある
 
野生の動物を独り立ちさせるには 親は本気で噛みつき
 
何度も追い払い外敵の恐ろしさを教える
 
「獅子は子を谷に落とす」 とか 「可愛い子には旅をさせよ」 とか言う
 
 
最近 一部の若者に 考えや行動ともに何がなんだか判らないくらい 
 
突飛 ・ 粗暴といった光景によく出会う
 
彼らの行動が批判されても当然であるが 併せて
 
「その子供を育てたのは親であり」 「その社会環境を作ったのは大人である」
 
 
子には判らない親心があることをはじめとして 他人とのかかわりの中でも
 
相手の真意 ・ 深い配慮を汲み取る心掛けを忘れないようにしたいものである
 
その心構えがあって 親として厳しくても効き目がでる
 
今時の親は子が怖く 上手な叱り方が出来ないのか?
 
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15