つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「世に毀(そし)られざる人なし」         2007年04月15日 NO・045
 
長所だけの人間 短所だけの人間はいない
 
 
 
<解説>
 
人間がある人に対して劣等感を抱くとき
 
たいていは相手の方が 何事にも優れているように見えてしまう
 
 
例えば 仕事の成績でいつも相手の方が良いとなると
 
相手の話し方 着ている服装 全ての点で相手の方が良いように思え
 
自分がとるに足らない人間に思えてくる そしてますます仕事の成績に差がついてくる
 
しかし これは大抵は大きな錯覚に基づいている
 
 
「法句経」 のなかに こんな言葉がある
 
 「沈黙している者も非難され 多く語る者も非難され 少なく語る者も非難される
 
  世の中に非難されない者はない
 
  ただ そしられるだけの人 またほめられるだけの人は
 
  過去にもいなかったし 未来にもいないだろうし 現在にもいない」
 
 
黙っていても 喋り過ぎても 非難しようと思えば 非難できる
 
では中を取って 少し喋るというのはどうか
 
実は これも非難の対象になりうる なまじ少し喋るから誤解を受ける
 
どうせなら黙っているか もっと喋ろと言われることになる
 
要するに 人間 どうあっても非難を免れるものではない
 
 
非難を免れる長所だけの人間はいないのと同様に
 
非難を一手に受ける短所だけの人間もいない
 
そう覚悟してしまえば 一向気にならんから不思議である
 
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15