「考えない」 状態とは 考えても得られるものではない
<解説>
俗に 無念無想などというが ただひたすら坐禅を組んでいるときには
いったい何を考えているのだろうか だれもが思う素朴な疑問である
昔 薬山惟儼(やくざんいげん)という僧に ある修行僧が同じ事を訊いている
薬山は答えている 「考えない ということを考えている」 と
さらに訊く 「考えない ということは どうすれば考えられるか」
薬山すかさず 「考えることではない」 と言ってのけた
つまり 「考えない」 状態とは 考えて得られるものではないというわけだ
考えすぎは 考えものだ ということであろう
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