劇薬は直ぐ効くが 副作用も大きい
<解説>
* ゆるやかな効き目ではあっても 悪いところを根本から治してゆく漢方薬と
* アスピリンとかバファリンのように 飲めば直ぐに熱が下がる即効性の洋薬とかがある
仏教を薬にたとえると 即効性というよりも 漢方薬の如く
「体質改善する大きな力」 に相当する
ところが仏教の中でも珍しく 聖天さま(歓喜天)だけは
拝めば御利益がたちまち現れるというので人気がある
聖天とは象頭人身の神で インド起源の神様である
日本では 浅草寺の聖天さまと生駒の聖天さまが有名である
実は この聖天さまは秘仏で 直接お目にかかることは出来ない
必ず観音さまを介して お願いしてもうらうシステムなのである
大半の方は 浅草の観音さまに御参りという認識だが
正しくは 聖天さまによろしく伝えてと 観音さまにお願いする
聖天さまは 実に人間臭い行為をするから現世利益がある
しかも信ずれば七代先まで福を授けてくれるとあっては
古今を問わず信仰する人は これにすがらないはずがない
但し この神様は もともと魔類であり ないがしろにすれば
直ぐにタタリが及ぶというから
この点で まさに劇薬である むやみに頼るべからず?
我々の日常生活を振り返ると 一時の快楽の為に
何かにつけて劇薬的なものに 考えなく手を出しやすい
「人には漢方薬の手立てを 組織には劇薬の手立てを」 と
申し上げたい
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