つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「火宅(かたく)」:燃え立った家         2008年02月15日 NO・065
 
「火宅(かたく)」 : 燃え立った家(サンスクリット語)
 
 
人間とは燃える家の中で 気付かず遊ぶ子供のようなもの
 
 
<解説>
 
無頼派の 「檀一雄」 は 晩年に 「火宅の人」 という作品を残した
 
愛人女優との破滅的な愛の生活を描いたもので
 
この題名の 「火宅」 は仏教用語で 「この世を」 あらわす
 
サンスクリット語で 「燃え立った家」 を意味する
 
 
なぜ 「この世」 が 「燃え立った家」 なのか?
 
「法華経」 の中には こんな比喩話が語られている
 
 
ある長者の家が 突然 火事になった
 
長者は直ぐに逃れ出たが 家の中に子供達が遊んでいる
 
長者は必死に呼びかけるが 怖さを知らない子供達は 遊びに夢中で動こうとしない
 
そこで長者は考えて 「おもちゃをあげるから出ておいで」 と呼び ようやく救い出した
 
 
ここで長者=仏陀 子供=われわれ衆生のことである
 
この世は不快や苦によって燃えている
 
その火に身を焼かれながら 知らずに 目先の利を求める
 
仏陀はそんな衆生を導き 救おうとしているのである
 
 
「法華経」 の書かれた時代から1000年以上も経過したこの世に
 
燃えさかる火のタネは増えるばかりである
 
そして その火は この世(煩悩) のある限り燃え続ける
 
 
仏陀が世直しをするのではなく 
 
仏心をもつ人格者が世の中のリーダーであらあねばならない
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15