煩悩多き男らしい男こそ 生きることの喜びを知ることもできる
<解説>
「半択迦」(はんちゃか) とは 「不男」(ふなん) の意
すなわち完全な男でない者のことである
仏教では 「五種不男」 といって これを五種に分類している
@ 生不男(先天的に男根の無い者)
A ノ不男(去勢された男)
B 妬不男(他人の性交をみて性能力を持つが それ以外は不能の男)
C 変不男(男に会えば女になり 女に会えば男になる者)
D 半不男(半月は男根が用をなし あとの半月は役に立たない者)
以上のBCDが 「半択迦」 と呼ばれる
なぜこんな分類をしたのだろうか
男らしくない男は きびしい修行に耐え切れないからである
完全な男性でなければ 比丘(びく)になる資格はないとされていたからである
出家にあたっては厳重なセックス・チェックが行われたのだ
修行の目的は煩悩を断ち すべての欲望を断ち切ることにあると思われがちだが
けっしてそうではないのである
むしろ煩悩去りやらぬ精力的な男こそ本当に生きることのむずかしさを知っているだけに
生きる喜びがつかみ取れるのである
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