他人とうまくやっていくには 「我」 を抑えることである
<解説>
俗に 「融通が利く」 ということばがある 一般には臨機応変に
その場その場をとりつくろってうまく処理していく 「世渡りの知恵」 を指しているようだが
世の中には小利口な浅知恵だけでは生きていくことはできない
仏教でいう融通とは そうした要領のよさをいうのではなく
調和といったほうがわかりやすいだろう
宇宙万物は それぞれが孤立して存在しているのではなく
お互いが助け合って調和して保たれていると言ってよい
人の世も 我を抑え 他人と調和することによって自分が生かされるのである
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