＜解説＞

仏教のことばには「煩悩即菩提」「生死即涅槃」「娑婆即寂光土」など　のように 　　　　　　　　　　

一見反対の語句を「即」で結びつける表現が多い 　

この「即」を　数学のイコールと同じように考えるとまちがいである

「菩提＝涅槃」ではないのである　煩悩を菩提にしていく実践がないと

けっしてイコールにはなりえない 　　　　　　　　　　

だから「煩悩が多いのは菩提心がある証拠」などとばかり うそぶいてはいられないのである

「即」を生かすのは　その人の精進いかんであることを　忘れてはならないだろう