つ じ 説 法

 
           <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」  佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」  ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とって おきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にした しむ」 小堀卓巌 著
                          
                                  など、 主要新聞記事を含む
 
 
   火に入るも真金(しんきん)の色  転(うた)た鮮やかなり 2016年08月15日 NO・269


本当の実力は 逆境にあってこそ明らかになる



<解説>

東芝元社長の岩田弐夫氏は部長時代           

社長と衝突し傍系のさらに傍系へと左遷されたが

そこから這い上がり ついには社長にまでなったという

これは左遷という逆境を乗り切ったからだろう           

これはその時代につくった俳句

「おでん酒 すでに左遷の 地を愛す」に如実にあらわれている           


また 元日本興業銀行相談役の中山素平氏も左遷時代           

「随所に主となれ」を銘にしていたという           

中山氏も最後には成功者になったように

結局 勝利者となるのは逆境に強い人ということになりそうだ

いや 逆境にあってこそ 実力が明らかになったといったほうが 適当かもしれない


『五燈会元(ごとうえげん)』という禅の書物には

「火に入るも真金(しんきん)の色 転(うた)た鮮やかなり」と出ている

本当の黄金というものは 火に焼けてもまったく色が変わらない

人の真価というものも 災難にあったとき 逆境に陥ったときに

明らかになるものだということを諭している 


人もまた真金の実力ではなく 付け焼刃の実力だと

逆境に陥ったときにすぐにくじけてしまうことだろう

そのときになってあわてない力を 日常からコツコツと 蓄えておかなければならないようだ








 
 
 
  


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最終更新日:2016/08/15