“酒は百薬の長”というが 凡夫には百害になることが 多いようだ
仏教では出家 在家を問わず 酒を戒めているが ぜったいに飲むなとは言っていない
「舎利弗問教(しゃりほつもんきょう)」に こんな話がある
他人の子が不合格になってもそれほど気にならない
仏弟子となったために好きな酒を飲むことができず
かといって酒への想いを立ち切れない比丘(びく)がいた
これが原因でついに病気になってしまったので
不憫(ふびん)に思った優婆離(うばり)尊者が仏に問うと
「薬として用いるならば差支えなし」と答えられた
おかげで百薬の長を飲んだ比丘はたちまち全快し
これが契機となって阿羅漢(あらかん)道を得るに至ったという