つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「中道」                       2010年01月01日 NO・110
 
 
中流意識ではなく 中堅意識をもとう
 
 
<解説>
 
俳人 ・ 小林一茶の句に 「めでたさも 中くらいなり おらが春」 というのがある
 
この句の 「中くらい」 については 古来 議論があった
 
一茶はこれでもって 仏教の 「中道」 の精神を言っているのだという
 
解釈が多数派である 「中道」 とは
 
極端に偏しないことで まちがいなく仏教の根本思想である
 
しかしわたしは あまりこの句が好きでない 
 
どうしても現代日本人は 「中流意識」 に毒されている
 
 
日本人の 「中流意識」 は 大勢順応型のムード的な意識である
 
だから 体制迎合になってしまう
 
わたしは いまの日本人に必要なのは  「中堅意識」 だと思う
 
どんな国家であろうと それを支えているのは庶民である
 
その庶民が 自分こそが日本を支える中堅の人間だという自覚をもって
 
文化を守り 教育を守り 国語を愛し 自然を保護していかねばならないと思う
 
だれがなんと言おうと 流行語は使わぬ 紅白歌合戦は見ない
 
マイカーは持たない・・・くらいのへそ曲がり意識がないと すぐにわれわれは 
 
大勢(体制)に押し流されてしまうだろう
 
 
仏教の 「中道」 は けっして 「中くらい意識」 ではない
 
「大勢(体制)」 を否定する強靭な精神に支えられた中堅意識なのだ
 
だから へそ曲がりのほうが わたしたちは 「中道」 に近いと思っている
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15