つ じ 説 法

 
           <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」  佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」  ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とって おきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にした しむ」 小堀卓巌 著
                          
                                  など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「中道(ちゅうどう」                 2014年02月01日 NO・208


何事をするにも力みすぎても 気をゆるめすぎてもいけない
 
  
<解説>


釈尊の弟子にソーナという比丘(びく)がいた

かれは日々わき目もふらずに修行に励んだが

どんなに厳しい苦行を積み重ねても なかなか究極的な悟りが得られなかった

絶望した彼は 還俗(かんぞく=俗人にかえること)を決意し 釈尊にその旨を申し出た

すると釈尊は 琴を弾くとき 絃をあまり強くしめすぎてもいけないし

ゆるめすぎてもよくないという例を引き 修行もそれと同じであると諭した


あまり刻苦勉励(こっくべんれい)が過ぎてもいけないし 気をゆるめすぎてもいけないのだと教えられ

ソーナは修行のあり方をおぼろげながらわかってきた

以後 彼はゆったりとした気持ちで修行を続け やがて大いなる悟りに到達することができた           


これが仏教で言う「中道」である ソーナの姿は じつはかつての釈尊と似ていた

釈尊はあらゆる苦行を重ねて それでも悟りを得られぬ苦悩の中で

ふと天啓のように中道に思い至ったのである           

しかし中道と言う概念は仲間には理解されなかった

死ぬような苦行か さもなければ安逸放恣(あんいつほうし)か           

その両極端しか考えられぬ彼らは それは墜落だと非難した

が 釈尊にとって中道とは 苦行を超えた道であり 

苦行に耐え切れずに選んだ安易な道ではなかった           

中道を何か気楽な ほどほどの生き方と思うのは大きな間違いである







 
 
 
  


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最終更新日:2014/02/01