お化粧しても 女性自身が美しくなるわけではない
<解説>
徳山という僧が 龍譚禅師のもとから帰ろうとしたとき
外はすでに真っ暗だったので 龍譚に灯りを乞うた
龍譚はろうそくを持ってくるが
徳山に渡す瞬間に フッとこれを吹き消した
このとき 徳山はたちまちにして悟ったという
つまり ろうそくの灯りをもらって凡人は明るくなったと思うが
明るいのはろうそくであり 外の暗さはそのままだった
暗さは暗さ それを 「明るい」「暗い」 というのは 人間の心なのである
徳山はそのことを悟った
女性は化粧をして美しくなれると思う
しかし 化粧はその女性自身を美しくしたわけではないのだ
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