つ じ 説 法

 
           <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」  佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」  ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とって おきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にした しむ」 小堀卓巌 著
                          
                                  など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「一物不将来(いちもつふしょうらい)」      2013年04月15日 NO・189


“してはいけない” と思うと かえって心の自由が失われる
 
  
<解説>

われわれは いつも何かにこだわって生きている

こだわっていないつもりでも 無意識にこだわりを持っている

心には何もない といっても 実はその 「ない」 ということにこだわっている


ある僧が趙州(じょうしゅう)禅師に

「一物不将来(いちもつふしょうらい)のとき如何」 と問うた

一物とはただひとつのもの 不将来とは持っていない意

「何も持っていないときはどうなのですか」 と

つまり 自分にはひとつの煩悩もない 

まったく無になりきっているのだという意味をこめた問いである

趙州は 「ではそのものをそこに置いていけ」 と答えた

何ももっていないというそのことに彼はこだわっている

そのこだわりを捨てよと教えたのである


これと同じく 悪いことをしてはいけない 

すべきではないと いつも思い続けているのも こだわりである

もっと心を自由に保ち 何の構えも気負いもなくサラリとしていたい

無になりきって なおかつそのこと自体にすこしもこだわらない

つまり 「無」 そのものを自分の心とするのである


こういうとますますむずかしくなるだろうが

無になりきることによって真の自己を見出す・・・それが禅の道なのだ

 
 
 
  


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最終更新日:2013/04/15