もっとも簡単な方法の中に 難問解決のいちばんよい方法がある
<解説>
ある禅僧が山の中で老僧に会った この山に住んでどれくらいたつかと聞いたところ
山が青くなり黄色くなるのを見てきただけで 何年になるかわからないと答えた
そこで禅僧が この山を出るにはどう行ったらよいかとたずねると
老僧はただ一言 「流れに随(したが)って去れ」 と答えた
山の中で道に迷ったときは 川の流れに沿って歩けばいい これが原則である
このことさえわきまえていれば あわてることはない
まっ青になって右往左往すると かえって迷路へはまりこむばかりだ
むつかしく考えることはない
ところがわれわれは 困難な問題に直面すると どうしてもむずかしく考えすぎる
冷静に考えれば案外単純な問題なのに 複雑化してしまう
どんな複雑そうな事がらでも単純化するのが 問題解決の根本原則なのだ
困ったときは むずかしい方法を考えるよりも簡単な方法を考えよ
失敗して叱られたときも あれこれ言い訳をしていると余計にこじれてくる
きっぱりとあやまってしまえば きれいにおさまるものである
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