特定の対象にとらわれると 盲目になる
<解説>
われわれは いつも何か特定の対象に心を奪われ 自ら視野をせばめている
恋をしている女性は 相手の男性しか眼にはいらないものである
だからその恋が破れたとき すべてを失ったかのように悲しむのだ
けれども ほんとうは 世の中に無数の男性がいるのである
ひとりに心を奪われているから ほかの大勢の男性が見えないだけなのである
「碧巌録(へきがんろく)」 はこう述べている
清風(真理)は あらゆる場所(匝地)をめぐり だれの窓にも吹いている
ただ 人がその存在に気づかないだけである
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