つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「花びらと色と香りを〜法句経第49句」    2006年02月01日 NO・016
 
花びらと色と香りを そこなわず ただ蜜味 (アジ) のみをたずさえて
 
かの蜂の飛び去るごとく 人々の住む部落 (ムラ)に かく聖者 (ヒジリ) は歩めかし
 
                                       法句経 ・ 第49句
 
 
一言で言えば 「蜜蜂の如く生きましょう」 である
 
 
 
<解説>
 
他人のことをどこまで思いやり生きれるか? ということの教えである
 
 
二句目の 「そこなわず」 が一つ目の眼目である
 
「害わない」 とは人を傷付けないことで
 
周りの人を思い心配せずにおれないの意味である
 
 
ところが世間一般はエゴの集団と化しつつある
 
自己中心主義は実に現代人の縮図である
 
「そこなわず」 に生きることの難しさに気付いて欲しい
 
 
次に注目すべきは三句目の 「ただ」 の一語で
 
蜂は花を傷つけることなく ただ蜜だけを取る
 
目先に捉われず 「ただ一途」 に行なうが大切で
 
仏教ではこれを 「一行三昧(イチギョウザンマイ)」 と説き一つのことに打ち込めという
 
「プロに徹せよ」 である
 
 
蜜を取る三昧の蜜蜂の如く 人間も 「生きる三昧」 になればよい
 
人生を精一杯生きることができてこそ 「死ぬ時は死ぬ三昧」 の大往生が出来る
 
 
更に続く 「人々の住む部落」 とは 「この現実の社会」 を意味し
 
「聖者」 とは 「すぐれた人格者」 を意味する
 
 
即ち 「他を傷つけることなく 己がなすべき行為に専念する優れた人格者」 として
 
現実を生きてゆけと教えている
 
 
世紀末の日本人の生き方に一つの貴重な示唆を与えている
 
やはり 「そこなわない心と行動」 が基本である
 
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15