諸悪莫作(ショアクマクサ) 衆善奉行(シュウゼンブギョウ)
善悪の別は子供でもわかる 実行は大人でもむずかしい
<解説>
中国唐代に 道林和尚という禅僧がいた
詩人 白楽天が和尚に問うた 「仏教の根本は何か」 と
和尚曰く 「諸悪莫作 衆善奉行」 とのみ答えた (悪いことをせず 良いことをする)
白楽天は失望して 「そんなことは三歳の童子だって知っている」 と
和尚は即座に 「実行するのは八十の翁にもむずかしいぞ」 と
「知る」 と 「実行する」 との間には 大きな隔たりがある
頭の中で知り 理解したところで 何の役にも立たない
本当に知って 「智恵」 が 「智慧」 となってこそ 真理を実践できる
犯しやすい過ちを正していく限りない道のりが人生である
悪いことをせず 良いこと(善行)をするのが人格者の条件である
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