つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「【観と見】かんとけん」              2006年07月01日 NO・026
 
・・・ 般若心経の一節
 
 
自分に関係ないと思われる事物にこそ 身近な問題が隠されている
 
 
 
<解説>
 
人は 自分のことは自分がいちばんよく知っていると信じている
 
しかし 細かい点ばかりに眼がいって 客観的な自分は見ていない
 
木を見て森を見ずのたとえである
 
 
宮本武蔵は著書 「五輪書」 のなかで 「観見(かんけん) 二つの事
 
観の目つよく 見の目よはく 遠き所を近く見 近き所を遠く見る事 兵法の専ら也」 と
 
書いている
 
 
「観」 の左の文字は 「ふくろう」 の意味があり 暗闇でも見通すの意味で
 
「物事の本質を深く見極めること」 であり
 
「見」 は 「表面のあれこれの動きを見ること」 をいう
 
つまり 物事の本質を見る目を強く 表面的な目を弱くし
 
自分に縁遠いものを見る時は 近くにあるごとく注意深く 「観察」 する
 
これが兵法の基本である というわけである
 
 
ところが 我々は全く逆のことをやっていることに気づいて欲しい
 
物事の表面的な動きばかりに目がいき 本質を見ようとしない
 
自分に関係ないと思われるところにこそ 身近な問題が隠れている
 
それなのに ただ 「傍観」 するばかりである
 
 
そして 目先のことに目を奪われ 右往左往している
 
我々は 自由自在に見る能力を備えた 「観自在菩薩」 の教えに
 
今こそ耳を傾けなければならない
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15