つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「【空即是色】くうそくぜしき」           2006年07月15日 NO・027
 
・・・ 般若心経の一節
 
 
きのうのことは きのうのことである
 
 
 
<解説>
 
禅者はひたすらに 「今」 を生きる 一瞬の過去も 過去はすでにない
 
過去にこだわることは 物に執着するのと同じである
 
 
ある老僧が弟子達と旅をしている時 川岸で一人の女に出会った
 
女は対岸へ渡ろうとしていたが 頼る人がいない
 
そこで僧たちに 「あたしを抱いて向こう岸へ渡しておくれ」 とすがった
 
 
出家者が女体に触れるは禁物である 弟子達は皆が背を背けたが
 
師匠の老僧は 「ああ よしよし」 と気軽に引き受けて女を抱えて悠々と川を渡った
 
 
女と別れた後に弟子は師匠を詰問した 「女を抱くとは何事ですか」 と
 
すると師匠は こともなげに言ってのけた
 
「なんと お前たちはまだ女を抱いておったか おれはとっくに降ろしてきたぞ」
 
女という存在にこだわっていたのは 弟子達であった
 
和尚にとっては すでに過ぎ去ったこと もともと 「女」 という存在すらなかったのである
 
 
 
 


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最終更新日:2010/11/15