和尚の小話
 
 
 


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 [3]   松 山 千 春 を 語 る  <千春語録(1)> 「時間は金で買えない」
 
「時間は金で買えない」 (2005年6月8日 ・ 高松県民ホールにて)
 
知人の紹介で松山千春さんのコンサートに初めて参加したのが平成?年でしたか
 
以来、 住職として共感をもって  毎年春と秋の2回コンサートに行くことにしている
 
彼はフォークソング界の重鎮としての価値も、 偉大であるが やはり何と言っても
 
逆境から立ち上げた人生観からくる「あの独特のトーク」はコンサート会場でないと
 
実感できないのである
 
 
ファンの方ならご存知だが、彼は北海道足寄町の生まれで、
 
冬は極寒の地であり 貧困で苦労する両親のうしろ姿をみて、 得に奔放で気丈な
 
母親の影響を受けて育った
 
音楽の才能に恵まれフォークソングのシンガーソングライターとして
 
頭角をあらわした  
 
言葉ではあらわしきれない苦労をされたようで、
 
その間に形成された独特の人生観は 既に 「彼なりの人生哲学」 を成している
 
口調は実に切れ味がいい、さらりとしてあとくされがなく、爽快である
 
この 「毒舌」 は正に 「禅の毒語説法」 に近い共通点がある
 
 
過去のコンサートでの 「千春語録 (住職が命名)」 はボツボツと紹介しますが、
 
最も直近のコンサートでの 「ホットな語録」 を今回は紹介したい
 
 
 
 
千春さんは曰く
 
 
「JR西日本の事故で亡くなり、または怪我をされた方は気の毒この上ない」
 
「このときのマスコミの行動がけしからん」
 
「亡くなった方の家に無神経に踏み込んで、クドクドと中継放送を繰り返す」
 
「問題の本質は何か?」「事実だけを端的に報道しろ、犠牲者をさらし者にするな」
 
(スポンサーから金をもらって)「生々しく報道する事で視聴率を稼ぐだけか?」
 
「この時間の労費は何だ!バカ野郎が!」
 
「亡くなった方の人生は取り返せないぞ」
 
「人間だれもが、過去の時間を取り戻せないんだ、
 
   ましてや金では買えないだろうが」
 
「未来の時間だって、 思い通りにはならんはずだ、
 
   金で何とかできるか? できんだろう」
 
「出来ることは、今日の現在を精一杯に生きることだろうが、お前ら判るか!」
 
 云々と
 
 
 
住職から
 
 
西洋の言葉に「Time Is Money」(時は金なり)という諺がある
 
この言葉を逆用すると 「時間は金で買える」 との錯覚を生じてしまうかも、
 
いや既に日本人の中にはそう信じている人が多くなっているのかも?
 
JR西日本の事故を例にして、千春さんが叫んでいるのはそこである
 
そんなに急いでどうするの、一分一秒が人生80年の中でそれほど重要かなあ-
 
事故して怪我や命なくしたら「一分一秒」に換えられますか?
 
とにかく今の日本人は、物と金との豊かさを得るために、
 
戦後60年間セカセカと走り続けてきた
 
ここらで時には立ち止まり 「自分の足元をみる (自己反省) 」 と
 
「今のひと時を精一杯に生きている実感」 を持ちましょう
 
 
                                      2005年6月
 
 
 
 
 
 

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