和尚の小話
 
 
 


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 [12]   松 山 千 春 を 語 る  <千春語録(3)> 「愛されることの実感」
 
前回の小話では 「教育基本法に想う」 と題して 
 
宗教教育を通して 「人を愛する」 ことの重要性を説いてきた
 
ところが 次々と人の命が奪われていく 親兄弟や親しい隣人の命が容易く失われる
 
「愛する側の愛し方の問題」 と思いがちだが 
 
どうもそれだけでは答えが出ないということである
 
そこには大人社会 ・ 親からの 「物や金」 の愛情ではなく 「こころ」 「精神面」 で 
 
しっかり支えられて 子供たちが 「愛される実感 (有り難さ)」 を持ててこそ
 
それが 「人を愛する」 ことと判り 命の重大性を実感として受け止めることになる
 
このサイクルの順番がどうも狂っていることに我々は気づかないといけない
 
 
実は 7月9日広島(グリーンアリーナ)「千春30周年記念コンサートツアー2006」 での
 
千春語録(MC)の一説に そのヒントがあった
 
千春さんの曲には 「愛」「恋」 をテーマにしたものが多くあり コンサートでのMCにも
 
よく語られているが 今回はそれを更に一歩踏み込んで語られていた
 
 
<千春さん曰く>
 
お前らなー 聞くけどさあ 自分だったら 「愛する」 と 「愛される」 のとどちらがいいか?
 
「愛する方がいい人は?」・・・パチパチと拍手する観客
 
では 「愛される方がいい人は?」・・・やはり同じくらいパチパチと拍手があった
 
今の社会は物と金が豊かだから
 
「愛する」 と 「愛される」 のどちらでもたやすくできるということかもしれないんだよな-
 
俺は貧乏のどん底を経験してきた この会場の誰よりも一番貧乏を味わってきた
 
でも親兄弟5人が支えあって生きてきた 心の支えが唯一であった
 
「愛している」 との実感は持てなかったけれども
 
そこには 「愛されている実感」 があった
 
だから頑張れたし 人の道を踏み外さず 信念もって真っ直ぐに進めた
 
今の時代はどうだ? 物と金が豊かだから簡単に 「愛するし」 「愛されるし」
 
ところが物や金で支えられた愛は 「簡単に愛する」 が 
 
「愛される実感」 が長く続かないことになってしまう
 
「愛される実感」 を是非もってほしい
 
それは物や金でなく 「心の支え」 「心の愛」 である
 
大人も子供も兄弟も隣人も お互いに心で愛せる関係があってほしい
 
 
千春著書 「らいぶ」にて 「18年前 ・ 大阪でのMC」 で 「幸せってなんだろう」 と・・・
 
その中でもはっきりと語られている
 
物と金があれば これほど住みやすい世の中はない
 
そんな中流意識でいることだけが幸福で自由な生活を送っているといえるのだろうか
 
やりたいことを自由にできる環境で一生懸命に生きていれば
 
幸せを感じることができる  
 
裕福と幸福とは違うんだよ!
 
 
                                     
                                      2006年7月12日
 

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