和尚の小話
 
 
 


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 [11]   教 育 基 本 法 に 想 う
 
今こそ 宗教教育が必要である
 
 
永六輔さんが著書 『大往生』 に続き 『二度目の大往生』 の中で 
 
こんなことを書いていた
 
宗教の 『宗』 は 『ウかんむり』 と 『示』 で出来ている
 
この 『ウかんむり』 は屋根をあらわし 要するに 『家』 なんです
 
文字のとおりだと 『家の中で示すもの』 と考える
 
即ち宗教とは 『家の中で示し教えること』 と理解していいと思う
 
例えば 朝起きて お婆ちゃんがお仏壇に手を合わせるとか ご飯を食べるときに
 
皆で 『いただきます』 と言うとか これらが 『家の中で示す教え』 ですよね!
 
これが躾 (しつけ) なのです
 
『しつけ』 という字は 『身に美しい』 と書くが
 
そんな美しい身のつけ方が現代人にはなくなりつつありますよね
 
勉強しろ いい学校に行って いい会社に入れ 躾ぬきのこんな教育をするから
 
いい会社に入ったはずが オウム真理教に入ったりするのですよ
 
オウム真理教が悪いというより  今時の大人が あんな若者を育てたのですよ
 
永六輔さんは そのように熱く語っていた
 
当時 東京のある小学校で給食の時間に 「いただきます」 「ごちそうさま」 と
 
言うのを止めたと聞いてびっくりしました 「なぜ言わないのか」 尋ねると
 
先生が 「公立学校では 特定の宗教教育をすると 憲法違反になる」 と
 
言ったそうです
 
常識ある大人ならば これはどう考えてもおかしいでしょう!
 
「いただきます」 「ごちそうさま」 と感謝する言葉の
 
どこに憲法違反があるのですか
 
肉 ・魚 ・ 野菜など みんな生きていた 「命」 です
 
その命に対し 「あなたの命を私の命にさせていただきます」 の 「いただきます」
 
でしょう  「ごちそうさま」 とは 漢字で書けば 「馳」 も 「走」 も 「走る」 意味で
 
忙しい中にも食事を作ってくださった人への 「ありがとう」 の感謝の言葉でしょう
 
 
人間教育の基本である 「教育基本法」 の改正が
 
60年ぶりに行なわれようとしているが 政府与党案は 戦後教育の反省が乏しく
 
幾つかの問題点あり  中でも次の2点が気になる
 
* 政党間 (自公) の駆け引きで 「宗教教育」 条項に手を付けようとしていない
 
* こだわりは 「国を愛する」「郷土を愛する」 にあり 「人を愛する」 が抜けている
 
いま一番悲しい社会現象は 「子供の世界が危うい」 ことである
 
子供のための法律を政治社会の主流中核者が駆け引きに使い 
 
本質を避けることがおかしいのである
 
「人を愛する」 ことが真の宗教教育であり これらをしっかり教えることが
 
今求められる
 
「家で示す教え (宗教)」 が基本で 且つ
 
特定宗教でなく 「常識人になる宗教教育」 が基本法に明示され 
 
先生が堂々と 「真の人間教育」 に取り組めることが急務である
 
 
 
                            2006年5月3日(憲法記念日)
 
 
 
 
 



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