差のないものを自分流に分別しても 何の意味もない
<解説>
仏教用語には現代人が使っている日常語と
まるで反対の意味を持つことばが数多くある
その一つが 「無学」 であり 「無分別」 だ
「彼は無学だ」 と言えば だれも ほめことば とは受けとらないが
仏教では最上級の賛辞である
なぜなら 無学とは 「学の無い人」 のことではなく いっさいの学を学び尽くし
あるいは煩悩を断じ尽して もはや学ぶ必要のなくなった人を指す
同様に 「無分別」 は 分別をしないことである
仏教では もともとありもしない差別をもうける心の働きを 「分別」 と称し
分別をなくせと教えている
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