<参考書籍>
・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
・ 新 潮 社 「仏教とって おきの話」 ひろさちや 著
・ 淡 交 社 「禅語にした しむ」 小堀卓巌 著
など、 主要新聞記事を含む
語らざれば 憂い無きに似たり
2015年08月01日 NO・244
苦悩を知る人の眼差しこそ 深く静かだ
<解説>
世に「苦労人」といわれる人がいる 外見は柔和で 淡々としているが
その眼差しの奥は深い
良寛禅師は「君看よ 双眼の色語らざれば 憂い無きに似たり」
という古語を好んだという 悩みや苦しみなどを口にしないから
なんの憂いもないかに見える けれどもご覧 その眼の中を
人生の辛酸を味わい尽くした深いかげりがあるはずだ
おそらく 無邪気に子どもと遊び暮らした良寛その人が
憂い無きに似た 深い双眼の人ではなかったろうか
生きる不幸を一人で背負ったようなポーズをとる人は
まだ「青い」と言えそうだ
最終更新日:2015/08/01