近ごろ カルチャーセンターなどが次々できて
勉強する施設や雰囲気はありあまるほどあるが
肝腎の学ぶ心構えは はたして本物であろうか
「仏法の将来か それはもう駄目だ 寺はたくさんある
坊主も大勢いるが 肝腎の道心というのが念頭にないのは困る」
西有穆山(にしありぼくさん)の言葉である
学ぼうとする心がなくてはどうしようもない
机も本も紙も鉛筆もなかった時代にこそ
人々は勉強へのたぎるような情熱を燃やしていた
慢性飽食状態になると 食欲を失うのと同じで
環境が整いすぎて人は駄目になり 学ぶ意欲をなくすのだ