つ じ 説 法

 
           <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」  佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」  ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とって おきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にした しむ」 小堀卓巌 著
                          
                                  など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「四苦八苦」                     2013年02月01日 NO・184


人生は苦しくて当たり前と 開き直ることが大切である
 
  
<解説>

「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」 と林芙美子は嘆じた

まことにこの世は 「苦の世界」 であるが 釈尊は人間の基本的な 「苦」 を四つに分類した

生・老・病・死 ・・・これを 「四苦」 と呼ぶ

老・病・死の三つはそのままわかるが 「生」 が苦であると言うのはわかりにくい

これは人生の苦だとする説もあるが 釈尊ははっきり「生まれる」ことの苦しみだと言っている

人間だれしも自分の出生時の苦しみは覚えていない 

三島由紀夫は克明に記憶していたそうだが

考えてみると 狭い産道を突破し 頭を下にして生まれてくるのは苦行であったに違いない

みんな忘れているだけかもしれない

この四苦に加えて 釈尊はさらに四つの苦を挙げる           

愛別離苦アイベツリク : 愛する者との生別 死別

怨憎会苦オンゾウエク : 恨み憎む者と出会う苦

求不得苦グフトクク  : 求めるものが得られない苦

五取薀苦ゴシュウンク : 人間存在そのものが苦である(五薀とは肉体と精神)

以上合わせて 「八苦」 になる

日本でいう四苦八苦とは ここから出たものである

林芙美子ならずとも 人生はこのように苦ばかりだとすれば

人生は苦しくて当たり前と 開きなおって生きるほかあるまい





 
 
 
  


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最終更新日:2013/02/01