つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「看脚下(かんきゃくか)」            2012年08月01日 NO・172


夢を追い求めることではなく 着実な歩みがたいせつ
 
  
<解説>

江戸時代の漢学者に広瀬淡窓という人がいた 全国から青年を集めて私塾を開き 三千人の子弟を養成した

その淡窓には 「休道他郷多苦辛」(いうをやめよ他郷苦辛多し)で始まる有名な漢詩がある

前途ある青年達の共同生活を詠んだものであるが 

大望を抱いて その実現に日々いそしむ若者の姿は いつの世にも感動的で美しい


青年は未来を語って 大言壮語をしやすいものだ それはそれで大いに結構であるが

理想や目標だけがあまりに高く 日常やっていることがお粗末では 笑い草にもならない

そうした頭でっかちな誇大妄想的傾向や ハッタリを戒めたことばが 「看脚下」 である

足もとを見よ・・・である その教えを心にとめてまわりを見回すと世の中は実におかしなことが多い


“街をきれいにしよう” “環境美化”の文句を書きつらねたビラで 集会後の広場がゴミだらけに なっていたり

世界平和を訴えるデモが なぜか乱闘になったりする

足もとを忘れて できもしないことを言ってみたり あらぬ夢ばかり追っていると 

結局何もできずに終わってしまう           

一歩一歩がゴールであるような着実な歩み方が たいせつなのである





 
 
 
  


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最終更新日:2012/08/01