つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「貧者の一灯(ひんじゃのいっとう)」      2012年05月15日 NO・167


力のない者でもベストを尽くせば 力あるもの以上のことができる
 
  
<解説>

力のない者でもベストを尽くせば 力のありあまる者以上のことができる

このことを仏教では 「貧者の一灯」(ひんじゃのいっとう)といって つぎのような説話で教えている

王舎城の片すみに 貧乏な老婆が住んでいた あるとき 釈尊が町へ来るというので

王様が万灯をかかげて供養することになった

これを聞いた老婆は 自分も一灯だけでも献じたいと 物乞いをし わずかばかりの金を得て

一灯のための油を買いに行った

すると 油屋の主人は 「あなたは 明日の食事にも困っているのに なぜ灯油を買うのか」 と聞いた

老婆が 「貧しい自分だが せめて一灯だけでも供養したい」 と やっとのことでお金を乞うてきた話をすると

油屋は感動して 自分からも喜捨したいと申し出てくれた そして当日 王者の万灯が消え去ったあと

一灯だけあかあかとともり続ける灯があった それが この老婆の献じた灯だったという

「富者の一灯より貧者の一灯」 つまり 同じひとつの行動でも

そこにかけた労苦や犠牲 献身の度合いでその価値が決まるのである          
 
 
 
  


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最終更新日:2012/05/15