つ じ 説 法

 
          <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」 佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」 ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とっておきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にしたしむ」 小堀卓巌 著
                         
                                 など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「わたしは いつも未来のことを考えておる」  2011年09月01日 NO・150


過ぎたことはいくら考えても 過去は帰ってこない
 
  
<解説>

中国の諺に 「割れた瓶を見るな」 というのがある ある人が 瓶をかついで歩いていた

石ころにつまずいたのか 転んだはずみに かついでいた瓶を落として割ってしまった

ところが その人は割れた瓶を見ようともせず スタスタと歩いて去っていったという


わたしたちは だいじな瓶を落としたら いつまでも惜しそうに割れた瓶を見ているものだ

いくら見ていても 割れた瓶が元に戻らないことがわかっていながら 瓶にどうしても執着する

ゴルフでミスショットしたときも いつまでもボールの行方を見つめている

三振したボールでも もう一度打てばホームランにでもなるかのように

キャッチャーのミットに入ったボールの方をしばし見ている           

しかし 割れた瓶が元に戻らないように 一度やったことはもう元に戻らないのである


すんでしまった過去のことを いつまでもくよくよ考えてみても始まらない 

近代の宗教家 鈴木大拙は 「わたしは過去のことは考えん いつも未来のことを考えておる」

ということばを口癖にして学問に励んだという

失敗した過去のことを考える暇があったら 明るい未来のことを考えたほうがよほどましだ           

過去のことを考えるのは 年を取った証拠でもある


 
 
 
  


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最終更新日:2011/09/01