「垣根」 は相手がつくっているのではなく 自分がつくっている
<解説>
無口でとっつきにくそうな人が いざ膝つき合わせて話してみると 良い人だったりする
あなたも一度や二度は経験があるはずである なぜ 今まで話さなかったのだろうかと
よくよく考えてみると 問題はどうやら自分にありそうだ
つまり とっつきにくいと自分で勝手に判断して
自分の心に垣根をつくっていたのではなかろうか
これはセールスマンなどにも言えることであろう 垣根があると思うと 入りにくい
しかし いざ入ってみると 話を聞いてくれて 商談成立ということもあるはずだ
実際の垣根を 自分の心の垣根としていたためであろう
このような人と人との交流は 如何にすべきかというヒントは
仏教の 「十方壁落なく 四面また門なし」 の言葉の中にある
ある人が趙州(ジョウシュウ)和尚に 「どこから来たらいいか」 と問うた
和尚は 「東門西門 南門北門」 という言葉に続いて 先の言葉を述べたのである
「どこからでも好きなところから入っておいで」 ということである
私達も自分の心を開けっぴろげにしていれば 相手も心を開いて入ってくれる
自分で心の垣根をつくっていては いつまでたっても人との交流は狭いものにとどまり
世間が広がっていかない
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