つ じ 説 法

 
           <参考書籍>
 
            ・ 講 談 社 「禅語百話」  佐藤俊明 著
            ・ ごま書房 「一日一禅」  ひろさちや 著
            ・ 新 潮 社 「仏教とって おきの話」 ひろさちや 著
            ・ 淡 交 社 「禅語にした しむ」 小堀卓巌 著
                          
                                  など、 主要新聞記事を含む
 
 
   「真正の見解(しんしょうのけんげ)」      2012年10月15日 NO・177


いくら立派な鎧を着けても それは鎧に過ぎない
 
  
<解説>

若いうちは 誰しも金や名誉を追い求めるが 晩年が近づくにつれ 心の安らぎを第一に願うようになる

どんな財産 肩書も あの世に携えていくことはできない

現世でいかに立派な鎧を着ても それは鎧に過ぎないのだ

中国 唐の禅僧 臨済義玄は 表面的な欲望の充足に迷うことなく

「真正の見解(しんしょうのけんげ)」を求めよと説いた

「若し 真正の見解を得ば 生死に染まず 去住自由なり」

真正(ほんもの)の見解(悟りの境地)に達することができれば 死を恐れたり 生きることに迷うこともない

六道輪廻の定めから解放され すべてが自由になるという意味である

では いかにすれば真正の見解が得られるだろうか


臨済義玄は言う 心貧しければ 外物をいくら手に入れても空しい

豪壮な邸宅に住み 巨万の富を持ちながら なおかつ孤独地獄にある老人を考えてみるとよい

まさに 空しいだけの人生だ

だから 外物を追うことの空しさを悟るのが 真正の見解を得る第一歩である

その空しさを見つめつつ心を澄ましていると 突然に まるで水が一挙に氷に化すように

安らぎの境地が得られるのだと







 
 
 
  


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最終更新日:2012/10/15